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「freee・マネーフォワード・やよい、結局どれを選べばいいの?」——青色申告会の窓口にいた頃、確定申告の時期に毎日のように受けた質問です。迷ったまま1年放置してしまう方も少なくありませんでした。
先に大事なことを。この3社は「どれが一番優れているか」で選ぶものではありません。料金も機能も大きな差はなく、勝負どころは「あなたの使い方に合っているか」です。簿記の知識があるか、スマホ中心か、サポートに頼りたいか——タイプによって正解は変わります。
この記事では、元青色申告会職員として年間500人以上の確定申告を見てきた現場の肌感も交えながら、3社を料金・機能・メリット・デメリットで公平に比較します。読み終える頃には、自分が選ぶべき1本がはっきりするはずです。
1. 先にまとめ|会計ソフト3社比較のポイント
- 初めての確定申告で不安なら → やよい(初年度無料+電話サポート)
- 簿記ゼロ・スマホ中心なら → freee(質問に答えるだけのガイド式)
- 銀行・カードが多く時短重視なら → マネーフォワード(自動連携が最多)
どれも無料で試せる期間があります。文章で読むより、実際に1〜2件入力してみるのが一番早いです。下のリンクから気になる1本を触ってみてください。
まずは無料で操作感を確かめる(3社とも無料期間あり)
2. 確定申告ソフト3社の料金・スペックを一覧表で比較
まずは数字で全体像をつかみましょう。個人事業主向けプランの主要スペックを並べます。
| 項目 | freee会計 | マネーフォワード | やよい |
|---|---|---|---|
| 最安プラン(年払い) | 12,936円/年 (スターター) |
11,880円/年 (パーソナルミニ) |
12,980円/年 (セルフ)※初年度無料 |
| 中間プラン(年払い) | 26,136円/年 (スタンダード) |
16,896円/年 (パーソナル) |
25,080円/年 (ベーシック)※初年度無料 |
| 月払い最安 | 1,958円/月 | 1,408円/月 | 要確認(年払い中心) |
| 無料トライアル | 30日間 | 30日間 | 初年度無料 (2027年3月15日まで) |
| 消費税申告対応 ※インボイス発行:freee・やよいは全プラン可/MFはパーソナル以上 |
スタンダード以上 | パーソナル以上 | 全プラン |
| 電話サポート | プレミアムのみ | なし | ベーシック以上 |
※料金はすべて税込表示です。公式サイトは税別表示のため、公式価格×1.1が税込価格になります。2026年6月現在の値のため、最新は各公式サイトで必ずご確認ください。
表だけ見ると料金は横並びに見えますが、中身の「設計思想」がまったく違います。ここからは3社それぞれの性格を、いいところと注意点をはっきり分けて解説します。なお、青色申告そのものの仕組みがまだ曖昧な方は、先に青色申告と白色申告の違いを読んでおくと、どのプランが必要かの判断がしやすくなります。
3. freee・マネーフォワード・やよいを詳しく比較
freee会計|簿記ゼロでも使える設計
freeeの設計思想は、はっきりしています。「簿記を知らない人でも確定申告まで終わらせる」こと。一点突破でそこに振り切っています。
従来の会計ソフトは「借方・貸方」という簿記の形式で入力します。これが初心者には最初の壁でした。freeeはそこを取り払い、「いくら受け取った?」「何に使った?」という日常の言葉で質問していき、裏側で複式簿記の帳簿を組み立ててくれます。窓口で「簿記がわからず去年は白色で出した」という方に、まず触ってもらっていたのもfreeeでした。銀行・カードを連携すれば明細は自動で取り込まれ、レシートは撮影するだけでAIが約30秒で仕訳します。経理が苦手な人ほど恩恵は大きいです。
- 簿記・会計知識ゼロでも確定申告まで完結(ガイド式入力)
- 1,000社以上の銀行・カード自動連携でほぼ自動記帳
- レシート撮影→AI自動仕訳(約30秒)でスマホ完結
- 開業届の作成サービス「開業freee」が完全無料
- App Store評価4.5点(約99,000件)
- 楽天銀行はAPI連携が終了中(CSV手動インポートが必要)
- 消費税申告書の作成はスタンダード以上(インボイス発行自体は全プラン可)
- 確定申告シーズンはチャットサポートが混雑しやすい
- 電話サポートはプレミアムプラン(年43,780円)のみ
- 3社の中で料金が最も高め
ひとつ注意点。最安の「スターター」は青色申告の65万円控除に必要な複式簿記での申告に対応していません。65万円控除を取りたい方はスタンダード以上が必要です。これから開業する方は、無料の「開業freee」で開業届と青色申告承認申請書をまとめて作れます。手書きで悩む前に使うと早いです。書き方の流れは開業届の書き方・出し方でも解説しています。
マネーフォワード クラウド確定申告|自動化で時短する設計
マネーフォワードは「とにかく手入力を減らす」方向に振り切ったソフトです。連携できるサービスは2,300以上と業界最大規模。銀行・カードはもちろん、電子マネーやネット証券まで一度つないでおけば、毎日明細が自動で取り込まれます。
強いのはAIの学習機能です。「このカード払いは消耗品費」と一度決めれば、次から同じ取引は自動で同じ科目に振り分けてくれます。使うほど手間が減る——取引件数が多い人ほど効いてくる仕組みです。仕訳画面が会計の形に近いので、簿記をかじったことがある人には「むしろこっちが自然」と感じられます。税理士とアカウントを共有して帳簿を見せられる機能もあり、将来の相談を見据える人にも向いています。
- 2,300以上のサービスと連携、一度設定すれば明細が毎日自動取込
- AIが過去パターンを学習して仕訳を自動提案(使うほど精度が上がる)
- 3社の中間プランで最もコスパが高い(パーソナル16,896円/年)
- 税理士との帳簿共有機能あり(将来の相談もスムーズ)
- App Store評価4.6点
- パーソナルミニ(最安)はインボイス・消費税申告機能が使えない
- 電話サポートは全プランなし(チャット・メールのみ)
- 簿記の基礎知識がないとはじめは迷う場面がある
- スマホアプリ単体での申告書作成はできない(PC必須)
- OCR(レシート読取)精度はfreeeより劣る
中間プランの料金で見ると3社で最も安く、機能とのバランスがいいのがマネーフォワードです。ただし最安の「パーソナルミニ」は消費税申告ができない点だけは、契約前に必ず押さえておいてください。
やよいの青色申告 オンライン|安心とコストを両立した設計
やよいの強みは「安心感・手厚いサポート・低コスト」の3点です。クラウド申告ソフトでシェアNo.1(MM総研調べ)の定番で、迷ったらこれ、という安心感があります。
最大の魅力は料金です。セルフ・ベーシックの両プランが初年度完全無料(2027年3月15日まで)。1年間タダで使い込んでから、合わなければやめる、という試し方ができます。新しいことにお金をかけるのが怖い、という方の背中を押しやすいソフトです。
ベーシック以上にすれば、電話・メール・チャットのフルサポートが付きます。窓口にいた経験から言うと、初めての確定申告で本当に効いてくるのは「詰まったときに人に聞ける」ことです。画面の前で固まってしまう方には、この安心感は何より大きい。e-Tax・インボイス・電子帳簿保存法にも全プランで対応しています。
- セルフ・ベーシックプランが初年度完全無料(2027年3月15日まで)
- ベーシック以上は電話・メール・チャットのフルサポート
- MM総研調べで個人事業主向け市場シェアNo.1の実績
- 1,100以上の金融機関・2,500以上のサービスと連携
- e-Tax・インボイス・電子帳簿保存法に全プランで対応
- セルフプランはFAQのみ(電話・チャット・メールサポートなし)
- 請求書・見積書の作成は別サービス「Misoca」との連携が必要
- UIデザインが他2社より古い印象
- スマホアプリの機能が限定的(仕訳入力・レシート撮影のみ)
- 年間利用料は次年度以降に発生(初年度無料の後の更新に注意)
注意したいのは、初年度無料はあくまで初年度だけということ。2年目から料金が発生します。「無料だから」とセルフを選ぶなら、サポートがFAQだけになる点も含めて納得してから契約してください。
4. あなたのタイプ別おすすめ会計ソフト
ここまでの内容を、使う人のタイプ別に整理します。当てはまる行を探してみてください。
| こんな人に | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 開業1年目・初めての確定申告 | やよい | 初年度無料+電話サポートで安心 |
| スマホ中心・簿記知識ゼロ | freee | ガイド式でスマホ完結 |
| 銀行・カードが多い・時短重視 | マネーフォワード | 自動連携が最多・使うほど楽になる |
| インボイス登録済みの課税事業者 | やよい or freee | MF最安プランは消費税申告不可 |
| 将来、税理士に頼む予定がある | マネーフォワード | 帳簿共有機能で税理士連携がスムーズ |
もちろん、複数を無料期間で触り比べて決めるのが一番確実です。実際の確定申告の流れ全体を先に把握しておきたい方は、フリーランス確定申告のやり方完全ガイドもあわせてどうぞ。
5. 会計ソフト比較でよくある質問(FAQ)
Q1. 無料プランで確定申告まで完結できる?
3社とも、常設の「完全無料プラン」はありません。ただしやよいは初年度無料(2027年3月まで)、freeeとマネーフォワードは30日間の全機能無料トライアルがあります。1年通して無料で使いたいならやよい、短期間しっかり試したいならfreeeかマネーフォワードです。
Q2. 途中でソフトを乗り換えできる?
できますが、手間はかかります。帳簿データのエクスポート→再インポートが必要で、勘定科目の対応づけで時間を取られます。乗り換えるなら、年度の変わり目(1〜3月)が最も影響が少なくおすすめです。期の途中で替えると帳簿が二重管理になり混乱しやすいです。
Q3. インボイスに登録していなければ最安プランでOK?
免税事業者であれば、最安プランで問題ありません。ただし売上が増えて課税事業者になった時点で、消費税申告に対応したプランへのアップが必要になります(特にマネーフォワードのパーソナルミニは消費税申告非対応)。「いずれ課税事業者になりそう」という方は、その点を頭の片隅に置いておいてください。
6. まとめ|会計ソフトの比較は「無料で試す」が正解
3社に優劣はありません。初めてで不安ならやよい、スマホ完結ならfreee、時短重視ならマネーフォワード——あなたの使い方に合うものが、あなたにとっての正解です。
スペック表をいくら眺めても、操作の相性は触ってみないとわかりません。どれも無料で始められます。まずは1本、実際に数件入力してみてください。それが一番の近道です。
迷ったら無料で試してから決める(クレジットカード登録なしで始められる社も)


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