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「freee・マネーフォワード・やよい、結局どれを選べばいいの?」——確定申告の相談窓口にいた頃、確定申告の時期に毎日のように受けた質問です。迷ったまま1年放置してしまう方も少なくありませんでした。
先に大事なことを。この3社は「どれが一番優れているか」で選ぶものではありません。料金も機能も大きな差はなく、勝負どころは「あなたの使い方に合っているか」です。簿記の知識があるか、スマホ中心か、サポートに頼りたいか——タイプによって正解は変わります。
この記事では、確定申告サポート歴17年の運営者として年間500人以上の確定申告を見てきた現場の肌感も交えながら、3社を料金・機能・メリット・デメリットで公平に比較します。読み終える頃には、自分が選ぶべき1本がはっきりするはずです。
1. 先にまとめ|会計ソフト3社比較のポイント
- 初めての確定申告で不安なら → やよい(初年度無料。電話サポートはベーシック以上)
- 簿記ゼロ・スマホ中心なら → freee(質問に答えるだけのガイド式)
- 銀行・カードが多く時短重視なら → マネーフォワード(自動連携が最多)
どれも無料で試せる期間があります。文章で読むより、実際に1〜2件入力してみるのが一番早いです。下のリンクから気になる1本を触ってみてください。
まずは無料で操作感を確かめる(3社とも無料期間あり)
2. 確定申告ソフト3社の料金・スペックを一覧表で比較
まずは数字で全体像をつかみましょう。個人事業主向けプランの主要スペックを並べます。
3社の機能比較(2026年6月時点)
| 機能・項目 | freee | マネーフォワード | やよい |
|---|---|---|---|
| 青色申告65万円控除 | ○ 全プラン | ○ 全プラン | ○ 全プラン |
| 消費税申告 | △ スタンダード以上 | △ パーソナル以上 | ○ 全プラン |
| インボイス発行 | ○ 全プラン | △ パーソナル以上※1 | ○ 全プラン |
| 電話サポート | △ プレミアムのみ | △ プラスのみ | △ ベーシック以上 |
| 銀行・カード自動連携 | ○ 全プラン | ○ 全プラン | ○ 全プラン |
| 無料期間 | 30日間 | 1ヶ月 | 初年度無料※2 |
| 最安プラン月額(税込・年払) | 1,078円 | 990円 | 1,082円〜※3 |
※1 パーソナルミニの適格請求書(インボイス)発行可否は公式に明記なし。課税事業者・インボイス登録事業者にはパーソナル以上を推奨。
※2 セルフ・ベーシックプランが対象。トータルプランは初年度半額。申込期限はキャンペーンにより変更される場合があります。
※3 やよいは年額12,980円(税込)の年払いのみ。月換算約1,082円。
※ 価格は税込・年払い。2026年6月時点の情報。
※料金はすべて税込表示です。公式サイトは税別表示のため、公式価格×1.1が税込価格になります。2026年6月現在の値のため、最新は各公式サイトで必ずご確認ください。
表だけ見ると料金は横並びに見えますが、中身の「設計思想」がまったく違います。ここからは3社それぞれの性格を、いいところと注意点をはっきり分けて解説します。なお、青色申告そのものの仕組みがまだ曖昧な方は、先に青色申告と白色申告の違いを読んでおくと、どのプランが必要かの判断がしやすくなります。
3. freee・マネーフォワード・やよいを詳しく比較
freee会計|簿記ゼロでも使える設計
freeeの設計思想は、はっきりしています。「簿記を知らない人でも確定申告まで終わらせる」こと。一点突破でそこに振り切っています。
従来の会計ソフトは「借方・貸方」という簿記の形式で入力します。これが初心者には最初の壁でした。freeeはそこを取り払い、「いくら受け取った?」「何に使った?」という日常の言葉で質問していき、裏側で複式簿記の帳簿を組み立ててくれます。窓口で「簿記がわからず去年は白色で出した」という方に、まず触ってもらっていたのもfreeeでした。銀行・カードを連携すれば明細は自動で取り込まれ、レシートは撮影するだけでAIが自動で仕訳します。経理が苦手な人ほど恩恵は大きいです。
- 簿記・会計知識ゼロでも確定申告まで完結(ガイド式入力)
- 1,000社以上の銀行・カード自動連携でほぼ自動記帳
- レシート撮影→AI自動仕訳でスマホ完結
- 開業届の作成サービス「開業freee」が完全無料
- App Store評価4.5点(約99,000件)
- 楽天銀行はAPI連携が終了中(CSV手動インポートが必要)
- 消費税申告書の作成はスタンダード以上(インボイス発行自体は全プラン可)
- 確定申告期限の直前はサポートデスクが混み合う場合がある
- 電話サポートはプレミアムプラン(年43,780円)のみ
- 3社の中で料金が最も高め
freeeの詳しい使い方・評判はfreee会計の使い方・評判で解説しています。
ひとつ注意点。スターターでも青色申告決算書と所得税確定申告書を作成できます。ただし、消費税申告はスタンダード以上が必要です。65万円控除はプランではなく、記帳方法やe-Taxなどの法定要件によって決まります。これから開業する方は、無料の「開業freee」で開業届と青色申告承認申請書をまとめて作れます。手書きで悩む前に使うと早いです。書き方の流れは開業届の書き方・出し方でも解説しています。
マネーフォワード クラウド確定申告|自動化で時短する設計
マネーフォワードは「とにかく手入力を減らす」方向に振り切ったソフトです。連携できるサービスは2,300以上と業界最大規模。銀行・カードはもちろん、電子マネーやネット証券まで一度つないでおけば、毎日明細が自動で取り込まれます。
強いのはAIの学習機能です。「このカード払いは消耗品費」と一度決めれば、次から同じ取引は自動で同じ科目に振り分けてくれます。使うほど手間が減る——取引件数が多い人ほど効いてくる仕組みです。仕訳画面が会計の形に近いので、簿記をかじったことがある人には「むしろこっちが自然」と感じられます。税理士とアカウントを共有して帳簿を見せられる機能もあり、将来の相談を見据える人にも向いています。
- 2,300以上のサービスと連携、一度設定すれば明細が毎日自動取込
- AIが仕訳データをもとに、取り込んだ明細の仕訳候補を自動提案
- 3社の中間プランで最もコスパが高い(パーソナル16,896円/年)
- 税理士との帳簿共有機能あり(将来の相談もスムーズ)
- App Store評価4.6点
- パーソナルミニ(最安)はインボイス・消費税申告機能が使えない
- 電話サポートはパーソナルプラスのみ。ミニとパーソナルはメール・チャット対応です。
- 簿記の基礎知識がないとはじめは迷う場面がある
- スマホアプリから所得税の確定申告書・青色申告決算書の作成、電子申告まで完結できます。ただし消費税申告書の作成にはPC(Web版)が必要です。
- レシート読取精度は、比較検証によってfreeeが上回った例あり
マネーフォワードの詳しい使い方・評判はマネーフォワードクラウドの使い方・評判で解説しています。
中間プランの料金で見ると3社で最も安く、機能とのバランスがいいのがマネーフォワードです。ただし最安の「パーソナルミニ」は消費税申告ができない点だけは、契約前に必ず押さえておいてください。
やよいの青色申告 オンライン|安心とコストを両立した設計
やよいの強みは「安心感・手厚いサポート・低コスト」の3点です。クラウド申告ソフトでシェアNo.1(MM総研調べ)の定番で、迷ったらこれ、という安心感があります。
最大の魅力は料金です。セルフ・ベーシックの両プランが初年度完全無料(2027年3月15日まで)。1年間タダで使い込んでから、合わなければやめる、という試し方ができます。新しいことにお金をかけるのが怖い、という方の背中を押しやすいソフトです。
ベーシック以上にすれば、電話・メール・チャットのフルサポートが付きます。窓口にいた経験から言うと、初めての確定申告で本当に効いてくるのは「詰まったときに人に聞ける」ことです。画面の前で固まってしまう方には、この安心感は何より大きい。e-Tax・インボイス・電子帳簿保存法にも全プランで対応しています。
- セルフ・ベーシックプランが初年度完全無料(2027年3月15日まで)
- ベーシック以上は電話・メール・チャットのフルサポート
- MM総研調べで個人事業主向け市場シェアNo.1の実績
- 1,100以上の金融機関・2,500以上のサービスと連携
- e-Tax・インボイス・電子帳簿保存法に全プランで対応
- セルフプランはFAQのみ(電話・チャット・メールサポートなし)
- 請求書・見積書の作成は別サービス「Misoca」との連携が必要
- 画面デザインは、人によっては他2社より昔ながらに感じることがある
- スマホアプリの機能が限定的(仕訳入力・レシート撮影のみ)
- 年間利用料は次年度以降に発生(初年度無料の後の更新に注意)
やよいの詳しい使い方・評判はやよいの青色申告オンラインの使い方・評判で解説しています。
注意したいのは、初年度無料はあくまで初年度だけということ。2年目から料金が発生します。「無料だから」とセルフを選ぶなら、サポートがFAQだけになる点も含めて納得してから契約してください。
4. あなたのタイプ別おすすめ会計ソフト
ここまでの内容を、使う人のタイプ別に整理します。当てはまる行を探してみてください。
| こんな人に | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 開業1年目・初めての確定申告 | やよい | 初年度無料。電話サポートはベーシック以上で安心 |
| スマホ中心・簿記知識ゼロ | freee | ガイド式でスマホ完結 |
| 銀行・カードが多い・時短重視 | マネーフォワード | 自動連携が最多・使うほど楽になる |
| インボイス登録済みの課税事業者 | やよい or freee or MFパーソナル以上 | MFは最安のパーソナルミニのみ消費税申告不可(パーソナル以上は対応) |
| 将来、税理士に頼む予定がある | マネーフォワード | 帳簿共有機能で税理士連携がスムーズ |
もちろん、複数を無料期間で触り比べて決めるのが一番確実です。実際の確定申告の流れ全体を先に把握しておきたい方は、フリーランス確定申告のやり方完全ガイドもあわせてどうぞ。
5. 会計ソフト比較でよくある質問(FAQ)
Q1. 無料プランで確定申告まで完結できる?
3社とも、常設の「完全無料プラン」はありません。ただしやよいは初年度無料(2027年3月まで)、freeeとマネーフォワードは30日間の全機能無料トライアルがあります。1年通して無料で使いたいならやよい、短期間しっかり試したいならfreeeかマネーフォワードです。
Q2. 途中でソフトを乗り換えできる?
できますが、手間はかかります。帳簿データのエクスポート→再インポートが必要で、勘定科目の対応づけで時間を取られます。乗り換えるなら、年度の変わり目(1〜3月)が最も影響が少なくおすすめです。期の途中で替えると帳簿が二重管理になり混乱しやすいです。
Q3. インボイスに登録していなければ最安プランでOK?
免税事業者であれば、最安プランで問題ありません。ただし売上が増えて課税事業者になった時点で、消費税申告に対応したプランへのアップが必要になります(特にマネーフォワードのパーソナルミニは消費税申告非対応)。「いずれ課税事業者になりそう」という方は、その点を頭の片隅に置いておいてください。
6. まとめ|会計ソフトの比較は「無料で試す」が正解
3社に優劣はありません。初めてで不安ならやよい、スマホ完結ならfreee、時短重視ならマネーフォワード——あなたの使い方に合うものが、あなたにとっての正解です。
スペック表をいくら眺めても、操作の相性は触ってみないとわかりません。どれも無料で始められます。まずは1本、実際に数件入力してみてください。それが一番の近道です。
迷ったら無料で試してから決める(クレジットカード登録なしで始められる社も)
スマホだけで会計ソフトの作業はできますか?
freeeとマネーフォワードはスマホアプリが充実しており、レシートの撮影・入出金の記録はスマホで十分対応できます。確定申告書の最終仕上げはPCのほうが作業しやすいため、日常はスマホ・申告時期はPCという使い分けがおすすめです。
会計ソフトのデータは確定申告後も保存しておく必要がありますか?
帳簿は7年間の保存が義務づけられています(青色申告の場合)。クラウド型のソフトはサービスを継続する限りデータが残りますが、解約時はCSVなどでエクスポートしてバックアップを取っておきましょう。
会計ソフトと税理士を両方使う場合、どちらがメインになりますか?
会計ソフトで日々の帳簿管理を自分で行い、節税相談や確定申告の最終チェックを税理士に依頼するという組み合わせが効率的です。freeeとマネーフォワードはどちらも税理士との書類共有機能を備えています。


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