フリーランスの住民税はなぜ高い?計算方法と節税する5つの方法

経費・節税





フリーランスの住民税はなぜ高い?計算方法と節税5つの方法


※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます。

フリーランスの住民税はなぜ高い?計算方法と節税する5つの方法

独立したら住民税の通知書が届いて「高っ!」と思ったあなたへ

独立して初めての夏、6月頃に自宅に届く「住民税決定通知書」を見て驚いた経験はありませんか。

会社員のころは給与から自動的に引かれていたから気にならなかった。でもフリーランスになると、まとめて請求書が届く。しかも4回に分けて自分で払わないといけない。

「こんなに払うの?手取りが全然残らない…」

青色申告会で17年間、毎年何百人もの個人事業主の税務相談を受けてきた私が、住民税の仕組みと、今すぐできる節税方法を現場感覚でお伝えします。

フリーランスの住民税が「高く感じる」本当の理由

会社員と違う「後払い」の仕組み

会社員は毎月の給与から住民税が天引きされています。だから「住民税を払っている感覚」がほとんどない。

一方、フリーランスは「普通徴収」といって、自分で納付書を持って払います。前年の所得をもとに計算されるため、独立した翌年の6月に一気に請求が来る仕組みです。

独立1〜2年目が一番きつい理由がここにあります。会社員時代の給与をもとに計算された住民税が、フリーランスになった後にドカンと来る。「稼ぎが少ないのに去年分の税金を払わされる」という感覚になるのは、この構造のせいです。

納付スケジュール(年4回払い)

普通徴収の納付時期は以下の4回です。

納付期限(目安)
第1期 6月末
第2期 8月末
第3期 10月末
第4期 翌年1月末

※正確な期限は自治体によって異なります。届いた通知書でご確認ください。

フリーランスの住民税の計算方法

住民税の2つの内訳(所得割・均等割)

住民税は大きく2つで構成されています。

種別 内訳 金額・税率
所得割 道府県民税 4%
市区町村民税 6%
所得割合計 10%
均等割 道府県民税 1,000円
市区町村民税 3,000円
森林環境税(令和6年度〜) 1,000円
均等割合計 5,000円

所得割の税率は全国一律10%(標準税率)。均等割は所得に関係なく一定額かかります。令和6年(2024年)から森林環境税1,000円が加わり、均等割は合計5,000円になりました。

(出典:総務省「個人住民税」)

計算式と具体例(所得300万円の場合)

住民税の計算式はシンプルです。

住民税 =(所得金額 − 所得控除額)× 10% + 均等割(5,000円)

青色申告者・単身・所得300万円の場合で試算してみます。

項目 金額
事業所得(売上−経費) 300万円
青色申告特別控除 −65万円
国民年金保険料控除 −20万円
国民健康保険料控除 −24万円
基礎控除(住民税) −43万円
課税所得 148万円
所得割(×10%) 14.8万円
均等割 0.5万円
住民税合計 約15.3万円

月換算にすると約1.3万円。「それくらいか」と思うか「そんなに!」と思うかは人それぞれですが、確定申告後から支払いまで半年ほど時間があるので、毎月少しずつ別口座に積み立てておくのが鉄則です。

フリーランスが住民税を節税する5つの方法

1. 青色申告特別控除(65万円)を使い倒す

青色申告で65万円の特別控除を受けると、住民税の課税所得が65万円下がります。住民税の税率は10%なので、それだけで約6万5,000円の節税になります。

しかも国民健康保険料も課税所得ベースで計算されるため、住民税の節税と同時に保険料も下がるという二重の効果があります。

65万円控除の条件は「e-Taxで申告すること」または「電子帳簿保存を行うこと」のいずれかです。freeeやマネーフォワードを使えば、e-Tax申告まで一気通貫でできます。

→ 関連記事:青色申告と白色申告の違い、結局どっちがお得?

2. 経費を漏れなく計上する

事業に関係する支出はすべて経費として計上できます。経費が増えれば課税所得が減り、住民税も下がります。

よくある「計上し忘れ」は以下のようなものです。

  • 自宅兼事務所の家賃・光熱費(業務使用割合で按分)
  • スマホ・インターネット代(業務利用分)
  • 書籍・セミナー代
  • 交通費・出張費
  • ソフトウェア・クラウドサービス利用料

経費を100万円計上すれば住民税は約10万円下がります。漏れは損です。

→ 関連記事:フリーランスが経費にできるもの一覧

3. iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoの掛金は全額が所得控除になります。個人事業主(国民年金第1号被保険者)の月額上限は現在68,000円です。

満額拠出した場合、年間81万6,000円が控除となり、住民税だけで約8.2万円の節税になります。老後資金を積み立てながら今年の税金も減らせる、一石二鳥の制度です。

📢 【制度改正のお知らせ】
2026年12月1日の法改正により、個人事業主のiDeCo月額上限が68,000円 → 75,000円に引き上げられます(2027年1月の掛金分から適用)。
出典:厚生労働省「iDeCoの概要」

iDeCoを始めるなら、手数料が業界最低水準の証券会社がおすすめです。
松井証券ではじめるiDeCo

4. ふるさと納税

ふるさと納税は寄附金額から2,000円を引いた全額が、住民税・所得税から控除されます。返礼品を受け取りながら実質2,000円の自己負担で節税できる制度です。

所得(売上−経費)300万円・単身・他の節税なしの場合、上限額の目安は約6〜7万円です。ただしiDeCoや小規模企業共済と組み合わせると課税所得が下がり、ふるさと納税の上限額も連動して下がります。節税は組み合わせる順番が重要です。

正確な上限額は総務省のシミュレーターか、各ふるさと納税サイトの計算ツールで確認してください。

5. 小規模企業共済

廃業・退職時の「個人事業主の退職金」として知られる制度ですが、節税効果も抜群です。掛金は月1,000円〜70,000円の範囲で設定でき、全額が所得控除になります。

月7万円(上限)を掛けると年間84万円が控除となり、住民税だけで約8.4万円の節税。iDeCoと組み合わせれば、年間165万円以上を所得控除に回せます。

(出典:中小企業基盤整備機構「小規模企業共済」、国税庁 No.1135)

→ 関連記事:個人事業主の国保が高い理由と節税する5つの方法

住民税の納付を普通徴収にする方法

個人事業主は確定申告書の「第二表」→「住民税に関する事項」→「自分で納付」にチェックを入れるだけです。

freeeやマネーフォワードで作成する場合も、申告書作成の途中で同じ選択肢が出てきます。特に副業をしている方は「給与から差し引き」にすると会社に副業がバレる可能性があるため、「自分で納付」を選ぶことをおすすめします。

(出典:国税庁「住民税の徴収方法の選択」)

まとめ

  • 住民税は前年所得をもとに翌年6月に請求が来る「後払い制度」。独立1〜2年目が最もきつい
  • 税率は所得割10%+均等割5,000円。所得300万円なら年約15万円
  • 節税の王道は「青色申告65万円控除」+「iDeCo」+「小規模企業共済」の組み合わせ

住民税の計算は、使っている会計ソフトで確定申告のシミュレーションをするのが一番確実です。まだ使っていない方は、無料トライアルから始めてみてください。

📊 おすすめ会計ソフト3選


コメント

タイトルとURLをコピーしました